トレーニング理論
2024.01.26
A:体重を重視してしまっているからです。
▶「体重」を重視してしまうと、食べなくなってしまいます。食事を摂ることのないダイエットは、短期間で体重を落とすことは出来ますが、その分「筋肉」も一緒に落としてしまいます。
そうなれば身体の代謝(基礎代謝)も落ちてしまいます。代謝が落ちてしまった分、体重の落ちが停滞してしまう、いわゆる「停滞期」がくるとストレスで「チートデイ」という名目で沢山食べるようになってしまいます。
すると今まで食べていなくて代謝が落ちていた分、身体が「飢餓状態」だと錯覚してしまい(ホメオスタシスという現象)エネルギーの貯蔵である中性脂肪を大量に取り込んでしまい、リバウンドに繋がってしまいます。
▶筋肉(基礎代謝)を維持しながら痩せましょう
大切なのは「体重ではなく体脂肪を落とすこと」。そうすることでリバウンドの無く、成長ホルモンによる効果も享受することができます。筋トレ+高タンパク質の食事を摂ることで筋肉を維持したままダイエットすることができます。筋肉を維持できるということは基礎代謝を高いままに保ちながら痩せることができるということです。
勿論、糖質もしくは脂質は食べ過ぎないように注意することが大切です。
1週間に-0.5~1kgの落ち幅で体重を落とすペースが、健康を損なわずにダイエットできるスピードです。
A:痩せます
ダイエットというと、ランニング、ウォーキングなどの「有酸素運動」をイメージしますよね。勿論、有酸素運動で痩せるのも事実です。また、有酸素運動は心肺能力の強化、血流の改善、血圧の低下も期待できます。しかし、意外と消費カロリー自体は低いです。45分のウォーキングで消費するエネルギーはおにぎり1個分です。
また、慣れてくると身体は有酸素運動に「適応」してしまい、なるべく低燃費で効率よく歩けるようになってしまいます。(自衛隊出身の私からしたらそちらの方が嬉しいですが)
例えば水泳の初心者とプロでしたら、同じ距離を泳いだとしても初心者の方が遥かにエネルギーを消費します。(プロの方は低燃費で効率よく遠くに泳げる技術があるからです。初心者は10m泳ぐだけでも無駄に沢山の労力を使ってしまいます)
▶筋トレの効果
▶そもそも成長ホルモンとは
その名の通り、成長を促すホルモンで、筋肉、骨などの修復・成長を促し肌のハリも整える効果があります。成長ホルモンには体脂肪を分解する効果があり、筋トレ後には筋肉の修復を促す為に大量の成長ホルモンが分泌され、たんぱく質の吸収も高まります。また、筋肉を修復する際に数時間に渡って消費カロリーの高い状態を保つことができます。
成長ホルモンは、筋肉を作り脂肪を分解する働き以外にも、新陳代謝を活発にする働きもあります。骨、筋肉など新しい物を作る力があり、非常に強いホルモンです。これは若さを維持するための大事なポイントです。
A:その心配はありません。
女性は筋肉の成長を促す「成長ホルモン」が殆ど分泌されにくいから男性の様にムキムキになりにくいです。(勿論、相当な努力と恵まれた素質があればムキムキになれる可能性もあります)
因みに男性であってもムキムキになるにはかなりの努力を必要とします。
また、女性の筋肉は元々細く、そのシルエットは体脂肪の下に隠れているので、目に見えてマッチョになることはありません。トップアスリートの身体を見ても、女性がムキムキになることの難しさが分かるでしょう。
女性の場合は筋トレで筋肉を鍛えると、むしろボディラインにメリハリがつき、女性らしいシルエットが強調されます。ただ細いだけでなく、メリハリのあるしなやかな体型を目指すことができます。
A:運動中にずっと力を入れ続ける時間を長くするためです。これを「Time Under Tension(タイム・アンダー・テンション)」といいます。テンション=力を入れ続けて張りを与えている状態の事です。これを行うことで筋肉の中の血流が制限されて低酸素の状態になります。1セット(10回)中に約70秒くらいの時間をかけて行うことで筋肉に最大限の刺激を送ることができます。なので1回の往復(下降と挙上)を行うことに約7秒かける必要があります。TUT(タイムアンダーテンション)で筋肉に張りをつけて効かす時間を長くすることで筋肉の強化、脂肪燃焼効果を高めることができます。
逆に身体を素早く動かしてトレーニングを行うと、自然と勢いがついて、反動で持ち上げてしまいます。また、ふと力を抜けてしまう局面もあります。筋肉から力が抜けてしまうと効果が少なくなってしまいます。
A:「分解」「燃焼」の2段階のステップを経て脂肪は分解されます。これが運動で痩せる仕組みです。
➀運動すると、体脂肪(中性脂肪)が分解されて血液中に放出されます。(エネルギーとして使うため)
この際に、中性脂肪が遊離脂肪酸とグリセロールに変換されて血液中に漂います。
『中性脂肪』⇒分解 『遊離脂肪酸』『グリセロール』の二つに変換される。
②筋肉に取り込まれてエネルギーになります。
血液中の『遊離脂肪酸』『グリセロール』⇒筋肉に取り込まれる⇒エネルギーになる。
▶筋トレ後は脂肪分解のスピードが上がり、血液中の遊離脂肪酸が通常の2~3倍に増加します。(脂肪が燃えやすい状態)その後に有酸素運動を行うことで筋肉に取り込まれて燃焼するスピードが、より高まります。
A➀:たんぱく質は筋肉を維持する為に必要です。
▶ダイエット中は普段の食事よりも低いカロリー状態が継続します。そうなると身体はエネルギー効率の悪い(燃えやすく燃費の悪い)筋肉を優先的に無くそうとします。それが結局のところ基礎代謝を落としてしまいリバウンドに繋がってしまいます。
リバウンドを防ぐには、まずは筋トレをすること。この時に身体は「低カロリー状態でも筋肉を沢山使うということは、筋肉は必用なんだ」と思い込みます。そしてそこに筋肉の材料であるたんぱく質も取ってあげることで基礎代謝の高い状態を維持しながら健康的に痩せることができます。
A②:食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)。別名、特異動的作用(SDA: Specific Dynamic Action)を利用してエネルギー消費を増やすことができるから。
▶まず、一日の内の消費エネルギーの内訳は次の通りになります。
食べ物を食べることで体内に入って分解、運搬、吸収をして身体が作られます。その一部が体熱となって消費されます。このため、食事を摂った後で安静にしていてもエネルギーは消費されます。ここで大事なのが、食べるものによって消費される熱量が違うということです。
つまり、摂取したうちの約30%を消費エネルギーとして使うたんぱく質は痩せやすく、太りにくい栄養素なのです。肉を食べると身体がポカポカ温かくなりますね。サプリメントなどの栄養補給よりもしっかりとした食べ物をよく噛んで食べることが大事です。例えば納豆、魚、肉、卵などのタンパク質を多く含むものが良いですね。
体温が高いほど体は活発に働きます。朝の寝起きはまだ身体が温まっていません。ダイエットをしたい時こそ、朝食に卵かけご飯、納豆ご飯などを食べることで1日中体温を上昇させて活発に動くことができるのです。ある研究では、朝食にたんぱく質をしっかり摂ったグループとそうでないグループは1カ月後にダイエットの観点で大きな差があったとのことです。
こういった方は是非朝食に魚、肉、卵、納豆などを食べてください。
A:筋肉が脂肪に変換されることはないです。ムキムキのスポーツ選手が引退して数年後テレビで見た時にすごく太っていることがありますね。「筋肉が脂肪になった」とよく表現されますが、筋肉細胞と脂肪細胞は全く別物です。
➀運動をやめたことにより今までの負荷で筋肉が使われなくなり、筋肉が小さく細くなります。
②筋肉が小さくなった為、身体の代謝が減少した結果、脂肪がつきやすい状態になります。
③胃袋の大きさは急には変わりません。現役時代と同じように食べていたら余剰カロリーが体脂肪として蓄積されます
▶その結果、太ってしまい筋肉が脂肪に変わったように見えるのです。実際は筋肉自体がやせ細り、脂肪が上から大量に付いてきただけです。
A:コーヒー
▶カフェインは交感神経を優位にして脂肪を燃焼させる効果があります、運動前にカフェインを摂取し、交感神経が高まった状態でトレーニングをするとダイエット効果が高くなります。
A:食物繊維
▶体内で消化・吸収されない為、栄養にはならないですが、余分な糖分や脂肪を吸着して速やかに体外に排出してくれます。こんにゃく、野菜、キノコ、ごぼう、などに含まれています。お腹が膨れて満腹感を感じやすいのでダイエット時の空腹を感じにくくしてくれます。野菜などの食物繊維でお腹を満たすように心がけましょう。
食物繊維についての、詳しい記事はコチラのページへ。
A:青魚
▶青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸) , EPA(エイコサペンタ塩酸)はコレステロールや中性脂肪を減らす効果があります、
脂質についての、詳しい記事はコチラのページへ
A:唐辛子
▶辛み成分であるカプサイシンは、体温を上昇させる作用があります。体温が上がればそれだけ多くの熱エネルギーを生み出してくれます。
参考文献
スロトレ 著:東京大学教授 石井直方/ 東京大学大学院博士課程 谷本道弥 発行:高橋書店 2004年6月18日