栄養
2023.10.12
炭水化物を摂ると、体内で細かく分解されていき、最終的に糖質(グルコース)と食物繊維に分かれて小腸から吸収されます。小腸から血管に侵入したグルコースは、膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンによって細胞に運ばれてエネルギーになり、筋肉と肝臓に運ばれて(グリコーゲン)という形で保存されます。余った糖質は中性脂肪に合成されて皮下脂肪や内臓脂肪に貯蔵されます。特に女性はエストロゲンという女性ホルモンの作用で皮下脂肪として下半身などに脂肪が溜まりやすいです。閉経後はエストロゲンの分泌が減るので内臓脂肪にも溜まりやすくなります。また、太る原因の一つは、GI値の高い糖質の摂りすぎによる血糖値の急上昇です。
まずは糖質の役割を見ていきましょう。
➀脳にブドウ糖(グルコース)を供給してエネルギーにする
②筋肉にエネルギーを供給する
糖質(グルコース)は筋肉のエネルギーとなるため、運動前、運動中、運動後にはGI値の高い糖質を摂取することで筋肉のすばやい栄養補給に繋がります。それ以外、運動をすることのない場合の食事ではGI値の低い糖質を食べることを推奨します。
※運動時は細胞がエネルギーを必要とする為、GI値の高い糖質をとっても中性脂肪には変換されにくいです。もし飲み会なので締めのラーメンを食べてしまった場合は家まで歩いて帰るようにすると糖質をエネルギーとして使ってくれるので中性脂肪になりにくいです。
次に糖質の種類を見ていきましょう。
GI値とは食品を摂取した食後2時間の血中グルコースレベル(血糖値)の上昇度を示す指標です。この血糖値の反応は血糖応答といいます。具体的には、食品の炭水化物50gの食品を摂取した場合の血糖値の上昇具合を、最も早く吸収されるブドウ糖(グルコース)を100とし、その相対値で表します。
ここで知っておかなければならないのは、糖質の種類です。ブドウ糖100%だと単糖類と呼ばれ、血糖値の上昇が一番高いですが、穀物などの多糖類は食物繊維も豊富でGI値が低めになります。
1果糖(フルクトース)
2ブドウ糖(グルコース)
3ガラクトース
特徴:
一つの分子で構成
1ショ糖(スクロース)→ブドウ糖+果糖
2乳糖(ラクトース)→ブドウ糖+ガラクトース
3麦芽糖(マルトース)→ブドウ糖+ブドウ糖
特徴:2つの糖で構成
でんぷんと食物繊維を含む植物性食品
特徴:多くの糖分子が複雑に結合している
血糖値といわれるのは基本的にグルコースのことです。また、フルクトースは果物やハチミツに多く含まれます。ガラクトースは、このままの単体では自然には存在せず、グルコースと結合することで乳糖になります。
これらは食品ではラクトースやマルトースのように分子名で発売されてはいません。ハチミツや砂糖のように名前を変えて売られています。
→中身の分子は全部一緒ですね。
複合炭水化物を摂取すると最終的にはやはりグルコースに分解されますが、単糖類や2糖類よりも複雑に多くの分子が結合している状態で、食物繊維も沢山含んでいるので消化に多くの時間を費やすことになります。結果、血糖値の上昇値は緩やかであり、満腹感を感じることになります。
グルコース・・血糖
フルクトース・・果物、はちみつ
ガラクトース・・牛乳
マルトース ・・麦芽、発酵するとビール
スクロース ・・砂糖、シロップ、はちみつ、さとうきび
ラクトース ・・牛乳
でんぷん・・トウモロコシ、種子、穀物、オーツ麦、果物、野菜、イモ類、乾燥豆
食物繊維・・セルロース、ペクチンなど
グリコーゲン・・筋肉・肝臓に貯蔵
これらの質問に対する回答は、
➀運動前・後のエネルギー補給は単純炭水化物であるはちみつ、砂糖、飴、ラムネ、ようかん等を食べると良いです。何故なら吸収が早いのですぐにエネルギーになるからです。また、和菓子は脂質が殆どないので吸収が早く、運動中に胃もたれしにくいです。漫画のグラップラーバキで炭酸を抜いたコーラを飲んでいるシーンがありましたね。
※仕事終わりに運動する時、食事の時間がないのであればラムネやようかんを食べる。
②普段の食事は複合炭水化物である全粒パン、玄米、オートミール、野菜、蕎麦などを食べましょう。何故なら消化に時間がかり、血糖値は緩やかに上昇するので腹持ちが良いのと食物繊維・ビタミン等も豊富だからです。
この文章は、炭水化物が体内でどのように処理され、エネルギーに変換されるかを説明しています。炭水化物は消化されてグルコースと食物繊維に分かれ、グルコースはインスリンの働きにより細胞に運ばれてエネルギーになります。余った糖質は中性脂肪として体内に貯蔵されます。また、GI値の高い食品を摂りすぎると血糖値が急上昇し、太る原因となります。
さらに、運動前後や運動しない時に摂取すべき糖質の種類についても触れています。運動前後は吸収が早い単純炭水化物を、運動しない時は吸収が遅い複合炭水化物を摂ることが推奨されています。
最後に、GI値の計算方法と糖質の種類について説明しています。GI値は食品を摂取した直後の血中グルコースレベルを示す指標で、最も早く吸収されるブドウ糖を基準としています。
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