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栄養

コレステロールの減らし方

2024.08.16

▶パーソナルジムに来られる方は皆様々な目的を持っています。例えば姿勢改善、ゴルフのパフォーマンスの向上、肩こり腰痛の解消、運動習慣を身に着ける等様々です。その中でも特に一番多いのが”痩せたい”という目的です。つまりダイエット目的です。男性はお腹を凹ましたい方が多く、女性は二の腕・太もも・お腹を痩せたい引き締めたいという目的が多いです。

ダイエットということは、つまり脂肪を減らして体重を落とすという事であり、それは中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすことになります。

今回の記事は中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、最終的にダイエットで体重を減らしたい方向けの記事となります。

目次

コレステロールとは

コレステロールとは、体内に存在する脂質の一種です。コレステロールの役割として、細胞膜(身体を構成する細胞を包む膜)の材料、ホルモンの材料になります。また胆汁酸(脂肪などを分解、吸収するもの)も、コレステロールを材料にして作られます。コレステロールは、卵、肉、魚、魚卵など、脂質の多い食品に含まれています。

コレステロールは生命維持に必要な材料であり、これが無くなると肌がカサカサになったり、必要なホルモンを作れなくなってしまいます。その一方で、摂りすぎてしまうと動脈硬化肥満など、身体にとって好ましくないリスクを誘発します。

▶肥満を感じている方の共通点として健康診断で中性脂肪やコレステロール値に引っかかっているという方は多いです。体重増加と中性脂肪・コレステロールの数値は高い相関関係があるといえます。

コレステロールの種類

コレステロールは大きく2種類に分かれます。LDLとHDLです。

LDLコレステロール (Low-Density Lipoprotein)
:これは「悪玉コレステロール」とも呼ばれ、血管内に蓄積し、動脈硬化のリスクを高めます。

HDLコレステロール (High-Density Lipoprotein)
:これは「善玉コレステロール」とも呼ばれ、血管内の余分なコレステロールを運び出す役割を果たします。

コレステロールは体内でたんぱく質と結びつき、リポタンパク質という形になります。そうすることで血管内をスムーズに移動することができます。血液は主に水で構成されているため、水に溶けない脂質は血管内を輸送されにくく、たんぱく質と結びつくことで輸送しやすくなることが理由です。

 LDL(悪玉)コレステロールは肝臓で合成されて、血管に乗って全身の血管内にコレステロールをばらまき、置き去りにしてしまいます。そして血管壁に入って溜まり、動脈硬化を引き起こす原因になります。特にLDLの中でも粒子が小さい小型LDLは通常のLDLよりも心筋梗塞のリスクがかなり高いです。血圧が高い方や血糖値が高い方、中性脂肪が多い方、肥満の方は小型LDLコレステロールが溜まりやすい傾向にあります。

 その一方で、HDL(善玉)コレステロールは血管壁に溜まったものや、余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す役割があります。つまりLDLとは逆の働きをして動脈硬化を防ぐ作用があります。

動脈硬化が起こる順序

➀LDL(悪玉)コレステロールが増え、HDL(善玉)コレステロールが減っている状態の生活が続く

②血管の一番内側の細胞(内皮細胞)が傷つく

③傷ついた隙間からLDLが血管内に侵入して炎症を起こす

④コブのようなものを作る

⑤動脈硬化になる

動脈硬化になった後

⑥動脈硬化を起こした血管は弾力を失って固くなる

⑦コブによって血管は狭くなり、血流も悪くなる

⑧コブが何かの拍子に破れると、血小板が血を固める

⑨固まった血がはがれて脳や心臓で詰まる

⑩脳梗塞、心筋梗塞が起こる

 このような経緯で動脈硬化に繋がります。つまりLDLコレステロールや中性脂肪を溜めない生活習慣を継続することで将来的な脳梗塞、心筋応足のリスクをできる限り減らす必要があるのです。それは運動習慣や食事の改善に努めることで可能になり、定期的な健康診断でその都度効果を確認することができます。

動脈硬化を進行させるリスクになるもの
  • 運動不足
  • 高血圧
  • 喫煙
  • 脂質異常症(高脂血症)
  • 加齢
  • 糖尿病
  • 肥満
  • ストレス
  • 過度の飲酒

コレステロールと中性脂肪の違い

中性脂肪とは

中性脂肪とは、コレステロールと同じように脂質の一種であり食品から吸収されるものと、肝臓などの体内で作られるものがあります。筋肉や肝臓に皮下脂肪や内臓脂肪という形で蓄えられており、飢餓状態やカロリー不足などのいざって時に利用されるために貯蓄されています。

 また、体外の衝撃から内臓を守るクッションの働きや保温の機能を持っています。中性脂肪が増えすぎると心筋梗塞、狭心症、冠動脈疾患のリスクが増えますし、内臓脂肪が溜まるとメタボリックシンドロームの基準値にも引っかかります。

 中性脂肪はコレステロールの様に血管の壁に溜まることはありませんが、増えすぎると血糖値を下げるためのインスリンの働きを悪くしてしまいます。

メタボリックシンドロームの基準値

  • お腹周り ▶ 男性85cm以上 女性90cm以上
  • 脂質異常 ▶ 中性脂肪150ml/dl 以上もしくはHDLが40mg/dl 未満
  • 高血圧  ▶ 最高血圧130mmHg以上 もしくは最低血圧85mmHg以上
  • 高血糖  ▶ 空腹時血糖値110mg/dl 以上

コレステロールを下げる方法

▶ここから具体的にコレステロールを下げる為の日常生活の行動をお伝えいたします。色々なことを実践する必要はありますが、断言すると食事が一番大事です。食事の摂り方でほぼ決まるといっても過言ではないでしょう。何故なら人間の身体は全て食べたもので造られており、1日3食として、1年で1095回食事をします。筋トレは週に1回したとしても、1年で48回程度です(私は200日以上やりますが)。この差は歴然です。

勿論筋トレや有酸素運動は非常に大事であり、必ずやるべきです。しかしいくら運動を頑張ったとしても、ご褒美として好きなものを好きなだけ食べてしまうと、運動効果は半減してしまいます。

➀食べ過ぎないこと

▶自分ではあまり食べていないと思っていても、意外とカロリーオーバーしていることは多いです。
 運動していない方であれば、基礎代謝×1.3で計算すると1日の目安の摂取カロリーになります。例えば、基礎代謝1200kcalの方で身体を動かさない仕事をしている方の場合、1200×11.3=1560kcalが一日の上限になります。1560kcal丁度の摂取で体重がイコール(均等)になるので、痩せたいのであればそこから×0.8倍をして1248kcalまでの摂取に制限しなければなりません。つまり、腹八分目程度の食事量に抑える必要があります。もし現在の食事で満腹を感じているのなら(食べるものによりますが)ほぼカロリーオーバーしているとみて良いでしょう。

 また、コレステロールの7~8割は炭水化物、脂質、たんぱく質などを原料として肝臓で作られています。それらを沢山食べると必然的にコレステロールの量も増えてしまいます。
 「コレステロールの値が高い食品に絞って制限しよう!」と思うかもしれませんが、コレステロールの殆どは食品からの摂取よりも、むしろ体内で作られるので、全体的な食べる量を減らすことを優先しましょう。

②何を食べるかを選択する

▶具体的に食べるものを解説していきます。ダイエットは基本的には空腹とそれに呼応するストレスとの戦いになります。なるべく低カロリーで満腹を感じやすくなる食材を取捨選択しましょう。

【お酒】

適量ならHDL(善玉)コレステロールを上げてくれる効果もあります。特に赤ワインポリフェノールなどの抗酸化物質も含まれています。赤ワインをよく飲んでいるフランス人は心臓病が少ないとも言われています。飲みすぎないように注意しながら、赤ワインを選びましょう。

【鶏肉】

タンパク質が豊富で低カロリーなのでお勧めです。特に鶏の胸肉イミダペプチドが含まれており、疲労回復や抗酸化作用を持っています。しかし鶏の皮はコレステロールが高いので注意。また、炒める際に大量のオメガ6のサラダ油を使用してしまうのも良くありません。茹でるようにして食べれば油で調理しなくても良いので低カロリーのまま食べることができます。

【その他の肉】

羊の肉▶とくにラム肉はL-カルニチンが豊富に含まれているのでダイエットに効果的です。L-カルニチンは脂肪燃焼を高める効果があります。

豚肉▶豚肉自体はヘルシーです。ただしハムやベーコンなどの加工食品は高い塩分、化学調味料や添加物、トランス脂肪酸が含まれているため摂りすぎ注意です。加工されていない、ヘルシーな部位を選びましょう。

牛肉▶バラ肉はコレステロール高めですが、ヒレやモモはカロリーが低めです。肉を焼くために使用する油の使い過ぎや、焼肉のタレ、塩の使い過ぎお米の大盛りなどに気を付ければ、牛肉単体はヘルシーな食品です。

カロリーを抑える為の肉の食べ方

1:茹でることで油を使わない

2:グリルで焼くことで余分な脂を下に落とす

3:ホイル焼きも油なしで調理が可能

【質の良い油を選ぶ】

 油を多く摂ると当然カロリーが増えますが、逆に減らしすぎると脂溶性ビタミンの吸収が悪くなったり、ホルモン分泌が悪くなって体調不良になったり、肌がカサカサになったり、低体温症になる可能性もあります。

 主にコレステロールや中性脂肪を増やすのは動物性脂質などの飽和脂肪酸(バター、ラード、牛脂などの常温で固まる脂)です。それとは逆に常温で液体のままである不飽和脂肪酸(えごま油、アマニ油など)はコレステロールや中性脂肪を下げる効果があります。特にオリーブオイルに含まれるオレイン酸(オメガ9脂肪酸)は悪玉コレステロールを減少させます。

 家庭でよく用いられる大豆油、ひまわり油、コーン油はリノール酸と呼ばれるオメガ6脂肪酸で、摂りすぎると慢性的な炎症、糖尿病、心疾患、関節炎、アレルギーの原因になるので、なるべく控えましょう。リノール酸は、必須脂肪酸なので少量なら身体に良い効果があるのですが、現代人は必用なリノール酸を通常の40倍は摂取しているといわれています。弁当や総菜など、なんにでも入っています。リノール酸は完全に断つくらいでちょうど良いと思います。

【魚を食べる】

 鯖(サバ)などの青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれており、コレステロールや中性脂肪を減らす効果、血液をサラサラにして血栓を防いでくれる効果、血管の収縮を抑えて血圧を下げてくれる効果、眼精疲労を軽減させてくれる効果、抑鬱の効果があります。たんぱく質も豊富ですので筋トレやダイエットとの相性が良いです。

 鮭(サケ)の身のオレンジ色の色素は、アスタキサンチンという成分であり、強い抗酸化作用を持ちます。それにより老化を防ぐ、炎症を防ぐ、疲労回復など様々な効果があります。アスタキサンチンの抗酸化作用の力は、ビタミンEやビタミンC、βカロテンよりもはるかに高いといわれています。鮭以外にも、エビ、カニ、オキアミ、イクラ、スジコ、金目鯛などの赤色やピンク色の生物に含まれています。

因みに、鮭はもともと白身魚です。鮭の肉が通常ピンク色や赤色をしているのは、食べるエサに含まれるアスタキサンチンというカロテノイド色素が原因です。カニ、エビ、フラミンゴなども全てアスタキサンチンが身に蓄積したものです。養殖の鮭は、餌に添加物としてアスタキサンチンが含まれています。

なるべくその季節に合った、脂ののった旬な魚や野菜、食べ物を選ぶようにしましょう。その季節に対して強い有効成分を備えています。正し干物にした魚は脂が酸化されて、質が悪くなっている可能性がありますので、注意です。

【タウリンを摂取する】

栄養ドリンクに良く入っているタウリンのことですね。タコイカにも多く含まれています。タウリンはコレステロールの代謝を促してくれる効果があります。

例えばオリーブオイルとニンニクで炒めたアヒージョという料理は栄養価が抜群ですね。食材としてエビ、イワシ、マッシュルーム、等の野菜も入れるとよいでしょう。

【大豆を食べる】

大豆のたんぱく質はLDLコレステロールを減らす効果があります。また、大豆に含まれるイソフラボンレシチンはLDLを減らしてHDLを増やす効果があります。また大豆に含まれる苦み成分であるサポニンには強い抗酸化作用があります。大豆由来の食べ物は、油揚げ、豆腐、みそ、枝豆、納豆があります。特に納豆に含まれるナットウキナーゼは血栓を溶かしてくれる効果があります。

【キノコを食べる】

シイタケ:食物繊維が豊富で、血糖値を安定させてくれます。また、カサの部分にエリタデニンという成分が豊富に含まれており、LDLコレステロールを下げて血液をサラサラにする効果があります。

マイタケ:βグルカン、エルゴチオネイン、ビタミンDが含まれており、どれも強い抗酸化作用を持っています。

※有効成分が水に溶けやすいので、洗う際はさっと洗うようにしましょう。またじっくり加熱すると有効成分が壊れてしまうので、強火での長時間の過熱は控えましょう。

【その他の野菜】

玉葱(たまねぎ):血液をサラサラにしてコレステロールの代謝を促進します。また、特有の辛味、香りの成分であるアリシンはビタミンB1の吸収を助けて疲労回復の効果を高めます。また強い殺菌作用があるので病気を防ぐ効果もあります。

ニンニクアホエンという成分がコレステロールの合成を防ぐ効果があります。その他にも血流改善、疲労回復、殺菌作用があります。

【お酒について】

お酒はエンプティーカロリーといわれていて、特筆すべき栄養効果がないにも関わらずカロリーを無駄に摂ってしまうので控えた方が良いと一般的に言われています。また、お酒の飲みすぎやおつまみの食べ過ぎによる中性脂肪の増加、肝臓の疲労、筋肉の分解のリスクもあります。

 その一方で、適量であればストレスを減らす効果があります。ストレスが減ると結果としてストレスホルモンであるコルチゾールが低下してコレステロールも減らしてくれる効果があります。


 お酒を飲むとしたら、ビールなら大瓶1本、ワインならグラス1本、焼酎ならお湯割り1杯位が良いと思います。アルコールは30分ほどで身体に吸収されるので、ゆっくり飲むことで飲みすぎを防ぎましょう。

【飲み物について】

緑茶カテキンが含まれていて、LDLを減らしてHDLを増やす効果があります。また、エピガロカテキングレートは粘膜免疫系の働きを良くして抗ウィルス、抗菌作用があります。

コーヒークロロゲン酸というポリフェノールの一種が含まれていて、血糖値の急上昇の抑制、インスリンへの感受性を高める、血管の老化予防、LDLの酸化を防ぐなどの効果があります。また、コーヒーのカフェインには脂肪分解を促進して体脂肪を減らす効果もあります。但し砂糖やミルクを入れずにブラックを飲むことを勧めます。

紅茶テアフラビンが含まれていて、カテキンと同じように強い抗酸化作用を持ちます。動脈硬化予防、抗菌作用も持ちます。また、紅茶に含まれるテアニンには鎮静作用・リラックス作用があるのでゆっくり心を落ち着かせる効果があります。

【お菓子について】

チョコレート:チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには強い抗酸化作用が血圧低下、動脈硬化予防、老化防止の効果があります、但し、ビターのブラックチョコに限定して、砂糖はなるべく不使用のものにしましょう。店で売られている殆どのミルクチョコレートは砂糖がたっぷり含まれているので逆効果になってしまう可能性が高いです。

【フルーツ】

リンゴ:ペクチンという食物繊維の一種がコレステロールの吸収を抑えてくれます。その他にもビタミンC、リンゴ酸、クエン酸、ポリフェノール、カリウムが含まれています。

※最近の果物は品種改良が進んでいるので糖度が上がっています。食べ過ぎるとカロリーオーバーになるので量には注意。

【食事に気を付けているのに体重が落ちない方にありがちなこと】

1:カロリーの摂取量が消費量よりも上回っている

▶食べているものは非常に良い物ばかりですが、つい食べ過ぎてしまっています。

対処法:

➀食器皿自体を小さくして、盛り付ける量を減らす。

②腹八分目に抑えて、満腹にならない様に気を付ける。

満腹中枢は上限を超えて限りなく増えていきます。特にストレスによって分泌されるコルチゾールが食欲を助長させます。「ほんの少し足りないな」と感じるところで必ず止めるようにしましょう。

ゆっくり食べることで満腹中枢を刺激して満腹感を感じるようにしましょう。食べ始めてから脳が満腹を感じるまでに15~20分かかります。

2:調味料を沢山摂っている。

▶サラダ(葉物野菜)は健康的で満腹を感じやすくカロリーも低いですが、そこにかけるドレッシングがカロリーを沢山摂ってしまいます。特に外食屋では調味料を沢山使用していますので気を付けましょう。塩分などの摂り過ぎもむくみを助長して痩せにくくなります。

3:夜食を食べている

▶仕事から帰った後、お腹がどうしても空いてしまってつい何か食べてしまいますよね。夏だとアイス等の冷たい物、冬だと温かい食べ物(肉まんとかラーメンとか)を食べてしまいますよね。ダメだと分かっていてもやめるのが難しい。

 しかし夜遅くに食べたカロリーは消費するのが難しいです。エネルギー保存の法則があるのでそのカロリーはどこかに消えることはありません。脂肪として、内臓や皮下に保存されます。特にBMAL1(ビーマルワン)という生活リズムを調整するたんぱく質が脂肪を蓄積しやすくすることが分かっています。BMAL1は夜の22時~午前2時の間に活発に働くので要注意です。対処法として、寒天ゼリーのような、カロリーが殆んど0で、満腹感のある食べ物はお勧めです。また、カロリーの低いプロテインを飲むのもお勧めです。

4:GI値が高い炭水化物を食べている。

▶脂質の多い料理だけが悪者という訳ではありません。炭水化物の中でも白色の食べ物、たとえば精製した白米や食パン、うどん、ラーメンなどの炭水化物は血糖値が急激に高まりやすいので中性脂肪になりやすいです。詳しくは、血糖値について書かれている記事を読んでください。

 白米ではなく玄米、そしてごぼう、レンコン、セロリなどの食物繊維が豊富で噛み応えのあるものを時間をかけて食べましょう。玄米の食物繊維の量は白米の約9倍です。さらに抗酸化作用があって動脈硬化の予防に良いビタミンE、他にもカルシウム、リン、鉄、カリウム、マグネシウムが含まれています。

5:朝食を抜いてしまう

▶朝食を抜くと食事の間隔が前日の夜からかなり空いてしまいます。すると身体が飢餓状態だと勘違いをして(ホメオスタシスといいます)次の昼食で糖質や脂質をため込もうとして太ってしまいます。

 朝食には、コレステロールを下げるのに良い食品で尚且つ食物繊維がたっぷりのものを選びましょう。食物繊維が多いバナナや、乳酸菌が含まれているヨーグルトなどが良いと思います。1回の量は少なくても良いので、1日3食きっちり食べるようにしましょう。朝は時間がないのでラーメンや菓子パン2つで済ますというようなことが無いようにしましょう。

6:食べる順番を変える

▶ポイントは、血糖値が早く上がりやすい炭水化物をなるべく最後に持っていくことです。理想の順番としては、

海藻やサラダ(食物繊維を先に摂る)➡肉や魚(タンパク質)➡途中でお茶も良く飲む(ポリフェノール、カテキン)➡米などの主食(炭水化物)➡デザート(アイスやお菓子ではなく、ビタミン・ミネラル・食物繊維(ペクチン)の多い果物)

のような順番で食べる様にしましょう。

7:野菜が少ない

▶1日に必要な野菜の量をご存じでしょうか。両手3杯分です。約300gです。1回あたりの食事で100g(手のひら一杯分)が目安になります。特に葉物野菜を沢山食べましょう。野菜でお腹を満たすようにすることが食欲を抑えるコツとなります。勿論ドレッシングの種類、掛けすぎに気を付けましょう。マヨネーズをたっぷりかけるなんてもってのほかです。

③運動を習慣化する

▶パーソナルトレーニングのような筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)は非常に効果的です。筋肉をつけることで基礎代謝も向上しますので痩せやすく太りづらい身体になります。また、GLUT4の活性化やインスリンの感受性が高まるので糖尿病の予防にもなります。
 バランスよくトレーニングすることで姿勢改善、腰痛や肩こりの解消にも繋がります。そして筋トレをすることによって成長ホルモンの分泌量が増えてアンチエイジング効果もあります。運動をすることで糖質や脂質の代謝能力も向上します。筋肉はそれ自体がエネルギーを大量に消費するので、筋肉を増やすことで常に1日の消費カロリーが高い状態を維持できます。

▶しかし、いきなり高額なパーソナルジムはハードルが高いですね。フィットネスジムは安いですが、強制力がなく、習慣化することが難しいです。(フィットネスジムに入会して1年後に幽霊会員になる確率は9割といわれています)

▶ではどうすればよいか、日常的にながら運動をする仕組みを作れば良いのです。具体的には、

  • 通勤や階段を利用して1日8000歩を目安に歩く(1時間で5キロくらいのペース)
  • 休日は積極的に外出する
  • 正しい姿勢をキープするようにする
  • エレベーターをやめて階段を使う
  • 休日は家族サービスで外で遊ぶ
  • 掃除などの家事を積極的に行う
  • 階段や段差で定期的にカーフレイズ(ふくらはぎの運動)を行う
  • 踏み台昇降運動もお勧め
  • ラジオ体操などのストレッチを行う
  • 体重、食事内容、血圧をメモする習慣を作る

上記で列挙しているように、特に有酸素運動も中性脂肪を下げるのに効果的です。日常生活では積極的に歩いたり自転車をこぐ、そして週に1・2回はジムで筋トレをすることで根本的に健康的な身体を作り上げていきましょう。家族サービスや家事のついでにダイエットも出来れば、何よりご家族からも喜ばれます。因みにストレッチは15分位でも50キロカロリーくらいは消費されます。疲れも取れて一石二鳥ですね。

▶ふくらはぎを鍛えることは非常に重要です。普段の重力の影響で血液は下半身に溜まりがちです。下半身に溜まった血液を心臓に戻すにはふくらはぎの筋肉の力が不可欠です。ゆえに第二の心臓と呼ばれているのです。ふくらはぎを鍛えることで全身の血流が改善して動脈硬化などの血管系のリスクを予防できます。また、下半身が冷えがちな方はとくにふくらはぎを鍛える+ストレッチをすることで改善が見込まれます。

④生活習慣を見直す

中性脂肪や血糖値は、食事をすると上昇し始めます。そして3時間後にピークに達して、その後緩やかに下がります。食事をしてから6時間後に元に戻ります。つまり、食後に中性脂肪が上がっても、6時間後には元に戻るのです。

 問題なのは中性脂肪がきちんと下がりきらないうちに次の食事を摂ってしまうことです。こうすることで常に中性脂肪値が高い状態が維持されてしまいます。以前に書いた生活習慣を改善するための記事も参考にして頂ければと思います

 規則正しい生活リズムを身に着けることは非常に大事です。運動や食事ができても生活リズムが崩れてしまっては台無しになってしまいます。特に寝る前のスマホには要注意です。スマホ画面を見すぎると睡眠の質が悪くなる可能があります。

 決まった時間に寝て、決まった時間に寝ることで体内時計を一定に保ちましょう。体内時計が乱れると、不眠症、慢性疲労、肩凝りを引き起こしてしまいます。

熟睡するためのコツ

1寝る直前にスマホをいじらない(睡眠用のyoutube聞き流しはokと思います)
2夜遅い時間にたべない
3寝る1~2時間前にお風呂に入る
4軽い静的ストレッチを行って副交感神経を優位にさせる
(激しいストレッチをすると交感神経が優位になってしまうので逆効果)
5銭湯やサウナでリラックスする
6マッサージやストレッチを受けてリラックスする

寝ている間にも成長ホルモンは分泌されています。その働きで、毎晩ぐっすり眠ることだけで約300キロカロリー(ジョギング1時間相当)を消費することができるのです。つまり、ぐっすり眠らないと損ですね。

結論

この記事では、コレステロールや中性脂肪について解説しました。また、コレステロールや中性脂肪の蓄積によって将来起きてしまう可能性のあるリスク、そして解消するための方法を解説致しました。
 記事の構成からも分かる通り、殆どが食事改善の内容となっております。それほど食事という物は身体の健康をつくるうえで重要なファクターとなりえます。当然ですが、身体は食べたものでできています。断言しますが、食事の改善をしない限りはトレーニングの効果は完全に出すことが難しいです。

 勿論運動も大事ですし、必ずやらなければならないと個人的に思っております。しかし人生において運動の占める割合は食事に比べれば少ない方です。本格的にパーソナルジムに通うとしても1週間のうちに1日~2日、1時間~2時間くらいの割合だと思います。それに対して食事は毎日、2~3食たべます。折角ジムに通いだして筋トレを習慣化したにも関わらず食べるものが偏ってしまうと運動の効果が半減してしまいます。
 だからこそ一回一回のクライアントに対しての約1時間のパーソナルトレーニングは非常に重要なものであり、毎回精密にトレーニング計画を練る必要があると私は考えています。当パーソナルジムでは食事管理のアドバイスも行っておりますので、食事の写真を撮ってきて頂ければセッション後にアドバイスもさせて頂いております。

参考文献

書籍:マンガで分かるコレステロールと中性脂肪を下げる方法 編者:主婦の友社 発行者:矢崎謙三
2017年9月30日 発行所:株式会社主婦の友社

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